いよいよドーム本体の半球部分の取り付けです。 あらかじめ所定の寸法で切断し、丸めておいたアングルを順番にボルト止めします。 アングルにはアルファベットが記してあり、ドーナツ板にもありますので、それぞれ決まった位置に取り付けるようにしてあります。 これは、アングルの山形の位置が、途中で向きを変えるためで、外装のSUS板を取り付けやすくするためです。 ボルト止めにした理由は、単に溶接に自信がなかったからで、可動部分に接触しないように配置したので、全く問題はありません。 写真で解るように、取り付け部分は、アングルをほぼ直角に曲げ(当たり前ですが、厳密には直角ではなくて若干鋭角です)L字型になっています。実は、当初は強度を出すために更に折り曲げて、三角形にしてあったのですが、内壁を貼ること等を考えるとこの方がやり安いと考え、切断してしまいました。結果的にはこれで充分だったようです。 アングルの途中に3〜4カ所小さな鋼片が溶接してあるのが解ると思いますが、これは内壁を固定するためのステーです。 後先になりましたが、骨組みの設計は、川村幹夫氏著「天体望遠鏡製作ハンドブック」誠文堂新光社刊 を参考にさせていただき、骨組みは13本、開口幅1200mmです。 |
話は変わって、制作とは直接関係有りませんが、苦労話を一つ。 天文ドームを作る場合は、どうしても最後に屋根を乗せるようにせざるを得ません。 メーカー製の出来上がったすばらしいドームなら、クレーンでひょいと吊り上げて乗せるだけでしょうが、日曜鉄工所の手作りではそうもいきません。 そうなると完成までに雨よけ対策が必要になります。 私が採った方法は、ブルーシートですっぽりとドーム全体を覆い、ロープでドームの基礎に固定しました。 日付を見ていただくと解りますが、台風の時期に重なり、雨漏りに悩まされました。 骨組みを取り付けてからはまだ良かったのですが、それまでは中心に脚立を立て、その上に古座布団を置き(ブルーシートが傷つくので)、その上からブルーシートをかけ、まるで青いピラミッドのようでした。 |
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HIROYUKI KASUGA