バランスウェイトハウジングの構造
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今月は、先月まで紹介したバランスウェイトハウジングの全体構造です。 3枚の仕切板によって、2つの部屋ができています。上の部屋が、赤緯駆動系の入る部分(下図参照)、下の部屋がバランスウェイトが入る部分です。 図でわかるように、上の部屋のセンター(赤緯軸のセンター)と下の部屋のセンター(バランウェイトのセンター)は同一ではありません。これは、赤緯軸駆動系、特にウォームギアの部分が広い空間を必要としたことと、バランスウェイトの荷重が、少しでも赤道儀ピラー方向へかかるようにと考えたからです。 バランスウェイトは寸切りを2つのピローブロックベアリングで支えています。バランスウェイトはΦ200の丸鋼を50mm厚で切り出し、センターに20Φの穴を開けた後、2分割して、寸切りに合わせて作ったアダプターにはめ込んで使用します。こうしないと、狭いハウジングの中で、取り外しができませんでした。 下の部屋に見える点線は、バランスウェイトが回転してしまうのを防止する丸棒です。これにより、寸切りを回転することでバランスウェイトの上下が可能です。 この部分は、来月写真で紹介します。 |
赤緯軸駆動系
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赤緯軸駆動系は、基本的には赤経軸と同様の発想から来ています。ただし、かなり限られた空間ですので、それぞれのパーツの配置には、かなり苦労しました。 左の四角は高速駆動用のレバーシブルモーター、右側下の円は電磁クラッチ、右側下の四角がステッピングモーター、右側上の四角がロータリーエンコーダーです。 この部分の最も苦労したところは、ウォームギアの取り付け方法と、その調整法でした。余りにもスペースが無く、私の「紅葉の様な」(グローブのような)手では、無理矢理ねじ込んでも調整ができない状態です。おかげで、未だに赤緯側はかなりのガタが残っています。 高速駆動系は、赤経側ではスパーギアを介して接続しましたが、赤緯側ではやはりスペースの問題で、歯付きベルトを使用しました。これは、テンションの掛け方にもよりますが、(高速駆動用としては)かなり良好です。 各ギア等は図中で解ると思いますので、細かくは紹介しません。この部分も来月写真で紹介します。 |
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HIROYUKI KASUGA