何でも作っちゃおうの部屋


(30センチ反射赤道儀製作日記 第6回)

ピラー部を作る 1

 先回、台座底部の説明をしましたので、今回はその上に乗るピラーを説明します。
 メーカー製でしたら台座、ピラー、(赤経軸も)等は一体型の鋳物(ダイキャスト)で作られているのでしょうが、(メーカー製を見た事がない)私にはそんな芸当はできないので、ここではH鋼で組み上げています。
 使用したH鋼は、正確には、軽量H形型鋼と言い上図で見た時の幅150mm、縦193.5mmの物です。軽量型鋼にした理由は、強度的には十分ですし、H鋼の縦方向に2ヶ接続した時の(下右写真)幅が重要だったからです。
 この様に、図では解りませんが、左右のH鋼は各々2ヶずつ組み合わせてあり、図の最上部に赤経ハウジングが半分沈み込む様に接続されます。最下部は先回ご紹介の台座底部に溶接されます。

ピラー部を作る 2

 実際の制作風景を写真で紹介します。
 まず左の写真。上で説明したように、H鋼は2ヶずつ組み合わされていますので、これ以降の加工がしやすいように、所定の寸法に切断された材料をボルトで接続してしまいます。そのための穴を開けているところです。
 普通のボール盤では、懐が狭いので、ハンドドリル用のスタンドを使ってみました。
 右の写真。接続した2組のH鋼の赤経ハウジングが乗る部分を切削します。最終仕上げは台座底部に溶接してから行いますから、ここでは荒削りです。
 レベルから35度に傾けた赤経軸が組み合わさる部分ですから、どのような形状に削ったらよいのか非常に悩みました。最終的には現物合わせで、修正しました。
 このピラー部は単純なようで、実は非常に複雑な構造になっています。この部分には赤経軸駆動部分がつきますし、電磁クラッチ用の電源の収納場所でもあります。又、コントローラーからの信号線もここを通過していきますので、本当は穴だらけです。図面も実際には10枚以上にもなっていますが、とても掲載し切れません。言葉と写真だけでは、中途半端な説明になってしまうことをお詫びします。

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HIROYUKI KASUGA